北海道

トマムリゾート(占冠村中トマム)

占冠村は北海道の内陸部・上川地方の最南部にある。つまり富良野の南、夕張の東という位置関係になる。北海道でも一番寒い地域で、冬の気温がマイナス20〜30℃を記録することも多いという。しかし石勝線が1981(昭和56)年に開通したほか、道東自動車道も2011年10月に全通したので、札幌や新千歳空港からの交通の便は案外よい。村の面積は571平方kmというから大阪府の3分の1ほどもあるが、人口はわずか1140人。1983年(昭和58年)、この町に大規模なアルファリゾート・トマムができた。バブルの崩壊で思惑は外れて苦難の道を歩み、現在は星野リゾートトマムとなっている。エリア内には高層ホテルが4棟あり、そのうちのザ・タワー(右の写真)に泊まった。



トマムリゾートあたり@(占冠村)2012.01.30     F4
2012年1月29日からトマムへスキーに出かけた。この絵は宿泊したホテル「ザ・タワー」の34階の部屋から描いた。部屋は暑いほどの暖房が利いており、夕方にもかかわらず、缶ビールを片手に寒さ知らずのスケッチである。正面を石勝線、高速道と道道が通っているが、車と列車の姿はほとんど見られない。

トマムスキー場(占冠村)2012.01.30     F4
私の部屋からはただ冬の北海道の山々が見えるだけなのだが、同行のTさんの部屋からは正面にゲレンデが見えるという。このため鍵を借りて留守の部屋へ入り込んだ。かつて会員制のリゾートして開発されたトマムスキー場は北海道でも有数の規模を誇り、エリア内にいろんな施設が散らばっている。正面の山の中腹に広がる広大な斜面は滑るには快適なのだが、長くて遅いリフトに屋根がなく、一度乗るだけで体の芯まで冷えた。

トマム「ザ・タワー」より(占冠村)2012.01.30     F4
再びホテル34階の自室から。窓の下の雪原では観光客がスノーモビルを楽しんでいる。多分、中国からの観光客だと思う。そのそばの林の中にコテージらしい建物群が軒を連ねている。リゾート地に「民家と町並み」はないので、せめてと思い、それに焦点を当ててもう1枚描いた。宿泊施設かなと想像したが、案内マップには載っておらず、夜になっても電気はつかなかった。はて?

ホテルアルファトマム(占冠村)2012.02.01     F4
トマムでの最終日、出発準備を終えたあと少し時間があったので、スケッチブックを持ってホテルの外へ出てみた。さすがに北海道でも一番寒い占冠村とあって、寒さが肌を刺す。しばらくうろついたが適当なスケッチポイントも見つからないので、「ホテルアルファトマム」を描くことにした。このホテルはトマムで最初にできたが、今はホテルとしては使われずレストランと結婚式場としてだけ利用されているらしい。絵の出来は不満足だが、極寒の中で描いたということに値打ちを見出したい。

トマムリゾートあたりA(占冠村)2012.02.01     F4
この日は直接大阪へ帰るのではなく札幌泊まりなので、気分的にゆったりしている。あとは直通特急に身を任せるだけである。余った時間をホテルのロビーからもう1枚のスケッチに使った。トマムで最初に部屋から描いた風景と同じだが、私自身の視点が34階から1階へ低くなった。
ホテルのロビーは出発待ちの中国からの観光客でごった返している。何とか窓際のソファを確保して、出発までの時間調整にのんびりスケッチ。

これで国内の絵はおしまいです。突然ですが 中国・韓国の旅へ
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