高知県

土居(安芸市)

安芸市は阪神タイガースのキャンプ地としても知られるが、郊外に「土居廓中」(どいかちゅう)とよばれる武家屋敷の遺構があり、その近くには市のシンボルともなっている「野良時計」がある。

土居廓中(安芸市)09.09.07     F6
徳島県三好市池田町でのスケッチを昼で切り上げ、一路、高知県へ。泊る場所を決めていなかったので、とりあえず飛び込みで宿を確保、その足で土居地区へ行った。土居には「土居廓中」と呼ばれる武家屋敷跡が残っている。武家屋敷町はどこでも同じで、塀と門しか残っておらず、スケッチポイントを探すのに苦労するが、この地域の特色である「土佐漆喰」と「水切り瓦」を生かした建物を選んだ。この町を特徴づけている「土用竹の生け垣」や石や瓦を使った練塀もあった。

「野良時計」(安芸市土居)09.09.07    36×51cm   
「野良時計」はマンホールの図柄にも採用され安芸市のシンボルである。大地主だったこの家の持ち主が自ら技術を学び、「野良で働く人のために」と、手作りしたという代物。土居廓中で1枚描いた後、ここを通りかかると、好都合な日影ができており、来訪記念にスケッチした。手前に黄金色の田んぼを入れれば面白い絵になると思ったが、この田んぼでの稲作は持ち主が年を取り、数年前にやめたという。夏の間は一面のひまわり畑になっていたそうだ。時計の針も止まったままのようである。
安芸市のマンホール

土居(安芸市)09.09.07     F6
今回のスケッチに出かける前に「いらかぐみ」の皆さんのホームページを念入りにチェックした。安芸市の土居ではこの風景が一番絵になりそうだった。しかし、「土居廓中」を広範囲に歩いたにもかかわらず、それらしい場所に出会わない。「野良時計」の裏側(南側)へ回ると、「あった、あった」。

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