大阪府

旧枚方宿その2(枚方市堤町)

旧京街道枚方宿のうち、大阪寄りで枚方公園駅からも近い「堤町」のスケッチを集めてその2とする。問屋役員だった「木南家」や船宿だった「鍵屋」がある。

   
  「鍵屋資料館」付近(枚方市堤町)19.11.03  36×51p  
  この日は河内を描く美術の会のスケッチ会が開かれた。私に案内役の当番が回ってきたので、土地勘のある京阪電車・枚方公園駅周辺を開催場所に選んだ。会員には八尾市など遠方の方が多いので、参加者が少ないのではないかと心配していたが、22人の方に参加いただき、まずまずの盛況であった。スケッチポイントとして京街道の旧枚方宿や桜新地の町並みを推薦したが、私自身が本命と考えていた「枚方市立鍵屋資料館」の付近は、私を含め4人しかスケッチされなかった。好みは皆さんそれぞれに違い、だからスケッチ会も面白い。  
 
 
   
  「鍵屋資料館」付近その2(枚方市堤町)19.11.03  F6  
  「鍵屋資料館」の斜め前に、木造二階建ての集合住宅、いわゆる文化住宅がある。その2階へ上る鉄製の外階段のからだと街道を見下ろすことになり、一度は上から描いてみたいと思っていた。しかし、他人が入れる場所ではない。この日、その住宅の1階に住んでおられる方が外へ出てこられて少し話をしたが「2階には今は誰も住んでいない」と言われる。それなら構わないかと、厚かましく2階への階段を上ってみた。思った通りの風景が目の前にあった。  
 
 
堤町・鍵屋あたりD(枚方市)      2012.09.08        F6
悠彩会スケッチ会での2枚目はやはり「鍵屋」あたりを描くことにした。行ってみると、すでに皆さんが道路脇にずらっと並んで描いておられるので、その前をやり過ごし、反対側の大阪方向から描いた。このアングルも以前描いたことがあるが、何しろこれまでに描いた枚数が多いので、重なるのは仕方がない。

堤町・鍵屋あたりC(枚方市)11.07.08       36×51cm
枚方市役所絵画グループによる展覧会が枚方市駅前の市民ギャラリーで開幕したので、訪問がてら旧枚方宿で何枚かスケッチした。梅雨明けだそうで猛烈に暑く、何より日影優先である。見上げたら一気に夏の空になっていた。

堤町D(枚方市)10.01.15      F6
この日は悠彩会メンバーのIさんが出展するグループ展が枚方市民ギャラリで開かれていたので、訪問ついでに旧京街道・枚方宿でスケッチすることにし、「木南家」の周辺を選んだ。これまで何回も描いたことがあるポイントだが、陽だまりを優先した。

堤町・鍵屋あたりB(枚方市)09・07・09      36×51cm
梅雨の晴れ間の中途半端な時間を利用して、久しぶりに枚方へ行った。下の絵と比べて見ると、町並み修景が進んで、遠くに見えた箱型の建物が和風の建物に建て替えられていた。

堤町C(枚方市)05・04・06       36×51cm
旧街道が大きくかぎ型に曲がっている場所に枚方宿の問屋役員をやっておられた木南家がある。下の堤町Aとほぼ同じアングルで描いたが、右隅に描き込んだ「生活臭」が気に入った。

堤町・鍵屋あたりA(枚方市)05・04・05       36×51cm
ようやく本格的春。前年11月に描いた場所を反対側から描いた。その時お目にかかったのが縁で個展にも来ていただいた方がまた通りかかった。場所も馴染みなら、お客さんもまた馴染みである。

堤町B(枚方市)05・02・04        36×51cm
三矢町と堤町の境目にあるこの旧家(木南家)は宿場町らしい雰囲気を残しているとして写真などでもよく紹介されている。この日はたまたま向かい側の駐車場の扉が開いていたため、正面から描くことができた。

堤町・鍵屋あたり@(枚方市)04.11.05       36×51cm   
久しぶりに枚方でスケッチした。「くらわんか料理」の船宿・鍵屋が市立資料館になってしまい、昔の風情がなくなったので、少し離れた場所から旧京街道の雰囲気をとらえることにした。玄関先を拝借していたお宅の方が「到来ものです」といって柿をむいて路上に持って来てくださった。05年6月、近鉄百貨店枚方店で開いた個展の案内状にこの絵を使った。

同じ鍵屋を94年秋に描いたものである。描きにくい平瓦をていねいに描いた。木造建築は手入れしないと長持ちしない。手入れしすぎると雰囲気がなくなってしまう。難しい課題であろう。








鍵屋@(枚方市)94・10・01 F8

すでに町並み探訪が佳境に入ったころ、改めてこの町を歩いて描いた絵である。










堤町A(枚方市)93・07・31 F8

当時使っていたスケッチブックはまだF4サイズだった。旧街道筋の船宿・鍵屋の向かいにある町並みを描いた。現在もこの家並みは残っているが、周りに普通の住宅が増えてへたをすると見逃してしまう。








堤町1(枚方市)91・02・03 F4

枚方宿は江戸時代初期に京街道の宿場町として成立、同時に淀川を上下する三十石船の中継港としても栄えた。その船客に「くらわんか料理」を提供した船宿も多くあったそうだが、現存する船宿として当時はこの建物で料理店「鍵屋」を営んでおられた。01年7月に改修されて市立枚方宿鍵屋資料館になったが、その時、うんと古い姿に造り替えられた。



鍵屋A(枚方市)91・01・26 F4

枚方市桜町へ
「近畿の旅2」(大阪、和歌山)の目次へ