大阪府
	藤井寺（藤井寺市）
	藤井寺市には西国三十三ヵ所・第五番札所の葛井寺（ふじいでら）があり、これが市名の元になっている。また同市から隣の羽曳野市にかけて「古市古墳群」と呼ばれる大小の古墳が密集しており、歴史の古さを物語っている。古代には河内国府が置かれていた。かつてはプロ野球・近鉄バファローズの本拠地である藤井寺球場があった。
	葛井寺参道（藤井寺市藤井寺２丁目）２０１８．１１．１０　　　３６×５１�p
	この日は「河内を描く美術の会」のスケッチ会が藤井寺市で開かれた。ちょうど３年前にも同じ場所で同様の催しがあったので、新しいスケッチポイントを見つけるのに苦労した。いろいろ検討した結果、前回描いたのと同じ場所で反対向きの構図を選んだ。正面に葛井寺の南大門が見え、かえって参道らしい風景だった。
	藤井寺の豪邸（藤井寺市藤井寺２丁目）２０１８．１１．１０　　　Ｆ６
	葛井寺の南大門の前で出会った仲間のＮさんに「どこか良いスケッチポイントはありませんか」と聞くと、「東へ少し行ったところに、もの凄く大きな家があり、２人が描いていますよ」と言われる。行ってみるとなるほど大きな家で、土蔵を兼ねた長屋門が長々と続いている。せっかくだから描いてみるかと、家の前の空き地から描いた。帰りに門を見ると「登録有形文化財」の標識が掲げられていた。
	西門筋商店街（藤井寺市藤井寺１丁目）２０１８．１１．１０　　　Ｆ６
	葛井寺の西門を出たところに南北に貫く長い商店街がある。西門付近は西門筋商店街というらしく、この日は土曜日なので買い物客などで賑わっている。葛井寺門前に塀と地蔵さんの祠があり、アーケードとの組み合わせを面白いと感じた。車は来ないので、少し邪魔になるなと思いながら、道路にはみ出し、洋品店の前に椅子を置かせてもらった。通りがかる人たちといろいろ会話を楽しみながらスケッチした。
	シュラホールと仲哀陵（藤井寺市藤井寺３丁目）２０１５．１１．０７　　　　　２３×４１ｃｍ
	「河内を描く美術の会」のスケッチ会が南河内の藤井寺市で開かれた。初めて訪問する地なので例によって市内に残る古い町並みを事前チェックして出かけたが、ふと出会ったこの奇抜なデザインの建物を描く気になった。この建物は藤井寺市生涯学習センター（愛称・アイセルシュラホール）とか。巨大な船のように見えるが、古墳を造る時に巨石を運搬したソリ「修羅」を模したもので、愛称の「シュラ」もここからきている。１９７８年に市内で修羅が発掘され、話題となった（こちら）。この建物の背景に古市古墳群の一つである「仲哀（ちゅうあい）天皇陵」の森が見えた。この絵はこの日の３枚目に描いたものだが、いかにも藤井寺らしい風景なので、順番を入れ替えて掲載。
	葛井寺の門前（藤井寺市藤井寺２丁目）２０１５．１１．０７　　　　　３６×５１ｃｍ
	藤井寺市は葛井寺（ふじいでら）の門前町としても繁栄した。かつて門前には参拝客を当て込んだ旅籠や商店が軒を連ねていたという。近鉄・藤井寺駅に集合後、皆さんと一緒にぶらぶら歩いて、葛井寺の境内を抜け、南大門をくぐって、南へ向かう門前町の通りへ出た。もちろん旅籠などは残っていないが、重厚な建物の造り酒屋があり、その向かいのお宅とともに魅力的な町並みを形成している。お寺の門を入れたアングルにしようか少し迷ったが、結局、門を背にして座り、造り酒屋（藤本雅一酒造醸）に焦点を当てて描いた。
	アイセルシュラホール（藤井寺市藤井寺３丁目）２０１５．１１．０７　　　　　Ｆ６
	葛井寺の門前で描いた後、藤井寺市生涯学習センター（アイセルシュラホール）の近くへ行ってみた。ホールの建物は新池という池に浮いたような形で建っており、その新池の土手近くまで住宅が迫っている。その周辺を歩いてみると、住宅と住宅の間からホールの建物がヌッと覗いていた。「これも面白い構図かな」と思い、道端に座って、見えるままに描いてみた。家の間に見える土手の上で仲間数人が描いておられる。
	葛井寺の門前�A（藤井寺市藤井寺２丁目）２０１５．１１．０７　　　　　Ｆ６
	最後の１枚は、葛井寺の門前の道から角を曲がったところにある旧家の門前で描いた。２人の方が早くからこの場所で描いておられたが、「皆さんでどうぞ」と屋敷内で採れた柿が大量に届いたという。同じ場所に座らせてもらったおかげで、私も大好物の柿をかじりながらスケッチするという幸運に恵まれた。ただし、裸の柿の木では絵が寂しいので柿の実を枝に戻しておいた。
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