大阪府

旧野崎道(大阪市城東区)

町並み探索グループ・いらかぐみのメンバーが、大阪市城東区の蒲生4丁目から今福南1丁目、2丁目にかけて古い町並みが残っていることを見つけてきた。「野崎参り」で知られる旧野崎道に沿って古い家並みが残り、戦災をも免れたらしい。上方落語の「野崎参り」では、屋形船で川を遡る人と堤を行く人が「ふり売りけんか」を楽しみながら、野崎観音へ急ぐという場面がある。この道筋は大和へ通じる「古堤街道」という呼び方もあり、周囲より少し高くなって続いていて、昔は寝屋川の堤だったことが分かる。

   
  蒲生4丁目A(大阪市城東区)17.03.04     F6  
  京橋駅付近でスケッチしたついでに「古堤街道」を東へ歩き、以前、下の絵を描いた蒲生4丁目辺りへ行ってみた。ところが「以前描いたのはこの辺り」と思われる場所でマンションの建設工事が行われている。どうやらいちばんのポイントとなっていた古い家が取り壊され、その跡地にマンションができるようである。道の反対側の家並みは健在だったので、工事現場の塀際に座って描いた。  
 
 
蒲生4丁目(大阪市城東区)07.11.21 36×51cm
この場所は今里筋から旧野崎道を西へ入ったところである。蒲生4丁目交差点は国道1号線の渋滞名所として有名で、こんな都心ともいえる場所にこんな町並みが残っているのは驚きである。近くには茅葺き屋根の豪勢なお宅まであった。

今福南1丁目(大阪市城東区)07.11.21  31×41cm
旧野崎道はJR京橋駅近くから寝屋川にかかる極楽橋まで続き、その道に沿ってところどころに古い家が残っている。手前の家はそう古い年代のものではないが、その向こうの屋根の低い家はひょっとしたら江戸時代のものかもしれない。

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