大阪府

津田(枚方市)

「津田」は中世に国人の津田氏によって開かれた。江戸時代には米麦のほか綿、菜種、煙草などが栽培され、酒造業や絞油業、そうめん業なども栄えていたという。1955年(昭和30年)に枚方市と合併するまで津田町として独立していただけに、枚方市東部の中心地といった雰囲気を残している。
 
 
   
  津田元町3丁目@(枚方市)2017.09.02    F6  
  藤阪で1枚描いた後、隣町の津田へ移動、馴染みのスーパーの無料駐車場に車を止め、周辺でポイントを探した。津田元町2丁目から3丁目にかけては起伏のある地形なので、良いポイントがありそうに思い坂道を上がった。かなり歩いた結果、家の並びが面白い場所を見つけてスケッチした。帰宅後、町並み探索の先輩・七ちょめさんのサイトを見ると、同じアングルの写真があった。  

   
  津田元町3丁目A(枚方市)2017.09.02    F6  
  津田元町3丁目の高い位置を横切る道で@を描いた後、急坂を下りて府道へ出た。そこから振り返ると構図的にも面白いのでもう1回描くことにした。すでに西日が作る陰が長くなっていて好都合である。下に掲載している「津田元町A」とほぼ同じ場所である。  
 
 
津田の工場(枚方市津田元町)2014.02.06      F6 
このページの一番下に掲載している工場の絵は、定年退職記念として誕生日の2月4日に描いたものである。この工場はその後ペンキを塗り替え、きれいになっていたが、先日、ふと見るとそれから10年を経て、それなりに時代色が出ていた。「定年10周年記念にもう一度描こうかな」と思い、寒い日だったが出かけてみた。スーパーの駐車場に面しているため、車の座席に座りハンドルをイーゼル代わりにしてぬくぬくと描いた。残念ながら日付は2日遅れ、絵の出来も10年前のものに比べ今一つだった。

津田元町B(枚方市)2014.01.21      F6
この日、午後からふっと時間が空いたので、近場の津田へスケッチに行った。たまに立ち寄るショッピングセンターの裏手あたりに古い町並みがありそうなので、歩いてみた。伝統的な建物が3軒並んでいるが、そのうちの1軒の玄関には今ごろではとても珍しい障子の戸が入っていた。それを描こうと思うと日陰に座る必要があり寒そうだったが、アングルを優先した。

津田元町C(枚方市)2014.01.21      F6
ショッピングセンター・アルプラザ枚方の裏手に春日神社という神社がある。神社の塀に沿って山根街道という旧街道が通っており、その町並みが案外感じが良いと思った。しかも背中から日差しがあり、暖かそうなので、2枚目にこの場所を選んでスケッチを始めた。しかし、何とか鉛筆スケッチを終えたころ、雲が出てきて、やがて雨がパラつきだした。「これはいかん」とショッピングセンターの駐車場に止めてある車に逃げ込んだ。

津田元町A(枚方市)05.04.30         36×51cm   
以前、スケッチしたくなる町並みが見つからず、結局、下の絵のように工場を描いた「津田」へ再度出かけた。重いカートを引いて、起伏のある津田の町を歩き回った。あきらめかけたころ、入母屋造の民家が縦に連なって、まるでお城の天守閣のように見える場所に出くわし、ようやく描く気になった。しかし日陰はゼロ。暑かった。

津田元町@(枚方市)04・02・04           F8
04年2月4日付で定年退職した。その記念に津田へスケッチに行った。津田の古い集落を歩いていて、スーパーの駐車場に面した食品工場が盛んに蒸気を上げているのが気に入った。ウイークデーに絵を描くのは初めてに近く、新しい発見がある。老いてなおがんばる工場にわが姿を重ねた。

枚方市春日元町へ
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