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千葉県 |
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佐原(香取市佐原イ) |
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佐原は利根川の水運で発展した。中心部の香取街道および利根川の支流・小野川に沿って古い町並みが残っており、千葉県で唯一重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。また、50歳を過ぎてから全国各地を測量し、初めて日本地図を作り上げた伊能忠敬ゆかりの地としても知られ、旧宅が残っている。佐原の中心部は「イ」という片仮名1字の変わった地名である。周辺には佐原ロ、佐原ハ、佐原ニ、佐原ホまであり、旭市など千葉県の他の市にも同様の地名がある。 |
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佐原@(香取市佐原イ)2013.10.21 F6 |
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学生時代からの友人が伝統ある絵画団体の展覧会で何と文部科学大臣賞を受賞、その受賞作の展示も含めた個展を千葉市で開いた。同個展を表敬訪問するついでに、まだ絵が1枚もない千葉県でスケッチすることにし、スケッチ場所に「佐原」を選んだ。自宅最寄り駅を5時19分の始発電車で出発、電車を延々と乗り継いで佐原駅着が10時44分であった。事前に見た写真で絵になるかなと思った伊能忠敬旧宅は東日本大震災で被害を受け、修復中。伊能忠敬記念館は月曜日で休館ということで、その前に椅子を置いて、とりあえずの1枚。画面中央の建物は「中村屋商店」という荒物店で、千葉県有形文化財。その右手の橋は「忠敬橋」という。
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佐原A(香取市佐原イ)2013.10.21 36×51cm |
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佐原での2枚目は「忠敬橋」の所から香取街道に沿った町並みを描いた。ここが佐原の町並みを代表する場所のようで、あちらこちらで紹介されている。赤いポストの向こうにある老舗の蕎麦屋「小堀屋本店」で昼食にし、その時「東日本大震災から1時間後」という店の写真を見せてもらった。ここの家々も大変な被害を受けたようで「修復用に同じ瓦を手当てするのに苦労した」と話しておられた。一番手前は「正文堂」という書店で、千葉県有形文化財の魅力的な建物なのだが、ようやく修復が終わったばかりで、商売はされていない。それにしても町全体に予想以上の被害があったようで、よくここまで復旧されたものと、町の人達の努力に敬意を表したい。 |
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佐原B(香取市佐原イ)2013.10.21 F6 |
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3枚目も同じ「忠敬橋」の所から東向きに香取街道に沿った町並みを描いた。この方向だと正面に「三菱館」と呼ばれているレンガ建ての建物が見える。川崎銀行佐原支店の建物としてとして大正3年に完成、昭和18年から平成元年まで三菱銀行佐原支店として使われていた。佐原は江戸時代に利根川の水運によって繁栄したが、こうした近代建築が建てられたことは明治以降も繁栄が続いたことを物語っている。三菱館の手前の黒壁土蔵造りの家は「中村屋」という乾物店で明治25年にこの町を襲った大火直後に建てられたそうだ。 |
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佐原C(香取市佐原イ)2013.10.21 36×51cm |
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ちょっと町はずれの裏道に清宮秀堅(せいみや・ひでかた)宅という建物があった。佐原では伊能忠敬の存在がいかにも有名だが、清宮秀堅という人も江戸後期から明治にかけて国学者として活躍したという。そんなことはネット仕込みの知識だが、この場所へ行ったとき「ここは絵になる」と感じた。左側の建物も画面に入れたかったので、少し道路にはみ出して座った。この場所の後ろに信号があり、私のおかげで車が通りにくく、ずいぶん邪魔になっていることに途中で気が付いた。 |
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佐原D(香取市佐原イ)2013.10.21 F6 |
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佐原の古い町並みは小野川沿いに続いているが、この日、川沿いの道は共同溝工事で立ち入り禁止だった。しかし、午後遅く行ってみると通行止めは解除されていたので、柳並木のある川沿いの道でもう1枚。この絵の右端は昔の船宿を引き継ぐ伝統的な宿だそうで「木の下旅館」(七ちょめさんの宿泊記がこちらに)といい、泊まってみようかなとも思った。しかし今回は、スケッチゼロの県をできるだけなくするため、茨城県でも描きたいと思っていたので、宿泊地は佐原駅から3つ目の駅で降りる潮来市とした。というわけで夕方、佐原駅へ向かった(→写真)。古い町並みをイメージした駅舎は東日本大震災の直前、2011年2月19日に使用を開始したという。 |
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茨城県潮来市へ |
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