京都府

祇園東(京都市東山区)

祇園町のうち四条通より北側、花見小路より東側の一画を「祇園東」と呼ぶ。戦前には祇園乙部と呼ばれ、祇園甲部などと並ぶ京都五花街の一つなのだが、バーやスナックの入った近代的ビルばかりが目立ち、スケッチ対象にはならないと思っていた。かつて飲みには行ったことがあるが、初めてスケッチブックを持って出かけてみた。
 
 
   
  祇園東・観亀神社辺り(京都市東山区)19.08.10    F6  
  悠彩会スケッチ会での2枚目を描くため花見小路を東へ渡り、祇園東と呼ばれる地区へ行った。中末吉通という東西の通りの北側に観亀神社があり、赤い鳥居とお茶屋建築の組み合わせが面白いので、この場所を選んだ。同じ場所でスケッチしたことがあるが、2軒並んでいたお茶屋のうち向こう側の1軒が駐車場になっていたので、神社を強調した構図にした。この辺りは着物のレンタル屋が多く、国籍は必ずしも日本とは限らないと思うが、和服姿の若い女性がゾロゾロ歩いている。  

観亀神社あたり(京都市東山区祇園町北側)10.09.12    36×51cm
「ぎおん楽宴小路」の東側に赤い鳥居とお茶屋の建物があり、その組み合わせが面白いと思った。神社は「観亀神社」で「歓喜神社」との別名もあり、防火の神さまだそうだ。その隣は「中勇」というお茶屋。スケッチした場所には「中末吉通り中小路東入ル」との住居表示があった。しかし、町名は「祇園町北側」で、「中末吉通」は「新橋南通」とも呼ばれ、ややこしい。

ぎおん楽宴小路・火の見櫓(京都市東山区祇園町北側)10.09.12    F6
祇園東の中心部に1994年に整備された「ぎおん楽宴小路」という横丁がある。坪庭のようなスペースを飲み屋が囲む不思議な空間で、その真ん中に江戸時代の伝承に基づき火の見櫓が復元されている。背の高い火の見櫓を見上げながらスケッチしていたら、首がすっかり痛くなった。

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