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奈良県 |
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大和上市(吉野町上市) |
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吉野町役場がある大和上市は、旧伊勢街道沿いの狭い土地に、立体的な町並みが続いている。前には吉野川のゆったりとした流れがあり、後ろには山が迫っているから、町は細く長くしかも山へ向かって立体的にならざるを得なかったようだ。頭の上みたいなところを吉野へ行く電車が通り抜けていく。 |
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大和上市・伊勢街道(吉野町上市)2020.08.01 36×51p |
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長かった梅雨がようやく明けた。コロナウイルス禍もあって、しばらくスケッチから遠ざかっていたので、青空を見てスケッチに出かける気になった。行き先として奈良県吉野町の上市を選んだ。調べてみると前回、上市へ行ったのは2010年2月だから、10年ぶりということになる。梅雨は明けたので雨の心配はないが、その代り暑い。取りあえず日陰を探し、吉野町役場に近い伊勢街道の坂道に座った。手前の立派なお宅は2002年7月に一度描いており(大和上市B)、そのころも空家のようだったが、建物そのものは健在だった。 |
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大和上市・崖の上の家(奈良県吉野町上市)2020.08.01 F6 |
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この日は日陰探しが最重要ポイント。1枚目を描いた伊勢街道の坂道を上がったところに、「畳・創業300年」との看板を掲げた浜田畳店があり、軒下に日陰があるので、玄関先を拝借して2枚目を描いた。街道に沿って高い石垣が築かれ、その上に興味深い建物が建っている。最近まで人が住んでおられたと思われるが、現在は2棟とも空家のようだった。畳屋のご主人に「この街道を進むと伊勢方面ですか」と聞くと「この道は芋峠へ行く」との答だった。峠越えで、奥明日香の栢森へ通じている道であった。 |
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北村家住宅(吉野町上市)2020.08.01 F6 |
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昼前後には日陰を確保するのが難しい。町内をうろついたが、涼しそうな日陰で描ける場所は見当たらない。伊勢街道沿いに北村林業という会社の事務所がある。その裏手に、吉野の森林王と呼ばれ、戦前の政治家としても活躍した北村又左衛門氏の邸宅がある。これまで2度描いたことがあるが、事務所と邸宅の間にあるガレージの中へ入ると、何とかスケッチできそうなことが分かった。 |
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吉野町役場庁舎(吉野町上市)2020.08.01 F6 |
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さらに伊勢街道を歩き日陰で描ける場所を探したが、適当なところがない。吉野町役場の庁舎の前に、吉野川へ下る狭い阪道があった。坂を下ったところが川沿いの国道で、高架道路になっており、その下には当然日陰がある。ということで、道路の高架下の座り、役場庁舎を見上げて描いた。涼しい川風が吹き、吉野川の瀬音も涼しく聞こえる。暑かったが、長かった梅雨の梅雨明け記念スケッチはこれで終了。 |
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大和上市10−@(吉野町)10.02.22 36×51cm |
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6年ぶりに大和上市へ行った。吉野川河川敷に車を止めて見覚えのある町なかに入っていくと、8年前にこの町で最初に描いた場所(下の@の絵)へでた。やはりこうした町並みが一番の好みで、もう一度描きたくなった。 |
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大和上市10−A(吉野町)10.02.22 F6 |
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スケッチポイントを探しながらメーンストリートの旧伊勢街道を歩くと、ここも以前描いたことがある場所(下のAの絵)に出会った。斜面を登る石段とそれに沿った立体的な家並みが面白い。いろいろな小物も魅力的で無視できず、2度目のスケッチをすることにした。入口には「新四国八十八箇所・大師山寺」とあるが、前回も今回もスケッチしただけでお参りはパス。 |
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大和上市10−B(吉野町)10.02.22 F6 |
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大和上市では吉野川沿いに国道が走り、その山側に旧伊勢街道があり、伊勢街道は途中から分かれて山の上へ上っていいく。いかにも急斜面にできた家並みらしいところが面白いので3枚目は山手の伊勢街道で描いた。玄関先を借りていたお宅の奥さんが単車で帰ってきて「ここに止めてもいいですか」と言われる。邪魔をしているのは私の方なので「どうぞどうぞ」と応え、ついでに絵に描き込んでおいた。 |
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大和上市10−C(吉野町)10.02.22 36×51cm |
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大和上市の中心部に変則5差路があり、ちょっとした広場になっている。この広場に面して上市郵便局や小さな神社があり、社の前にはいつも誰かが車を止めている。旧伊勢街道沿いのこの広場は昔はお伊勢参りの旅人も一服したに違いない。広場でスケッチしていると小学生の一団をはじめいろんな人が絵を覗きにきた。 |
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大和上市C(吉野町)04・05・24 36×51cm |
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2年ぶりに大和上市に行った。改めて町並みを歩いてみたが、吉野川の流れが描きたくなった。対岸の木材工場との組み合わせが面白い。とても暑く、早くも川に入って泳ぐ人もいた。 |
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大和上市B(吉野町)02・07・20 F8 |
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またまた大和上市へ。伊勢街道を町外れまで歩いて、また引っ返したりした結果、このポイントを選んだ。まだまだ描き残した場所があるような気がしている。 |
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大和上市@(吉野町)02・05・26 F8 |
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大和上市は吉野杉の集散地。その中心部にある「森林王」と呼ばれているお宅の本家。さすがに材木が贅沢に使ってある。 |
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大和上市A(吉野町)02・05・25〜26 F8 |
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この日はほかの町で1枚描いてからここへやってきた。細長い町を往復して「ここだ」と決めて描き始めたが、残念ながら線描を終わったところで日没。翌朝、出直して着彩した。今度は時間がたっぷりありすぎて、多少、手を入れすぎた。どの辺りで止めるかが難しいところである。 |
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吉野町樫尾へ |
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「近畿の旅3」へ |
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