滋賀県

木之本(木之本町)

木之本は木之本地蔵院と呼ばれる浄信寺の門前町として、また北国街道の宿場町として発展した。北国街道というのは彦根で中山道と別れ長浜や木之本を経て栃ノ木峠を越えて越前の国へ至る街道。栃ノ木峠は雪が深く、ここを通る国道365号線は今でも冬は通行止めになる。袖壁のある家が連なる木之本の町並みはすでに北陸を思わせる。

木之本1(木之本町)05.09.25 36×51cm
この日は昨日までがウソのように一転して肌寒く、鉛色の空から時々雨がぱらついた。いかにも北国へ来た気分。まず1枚目は北国街道沿いにある創業450年以上という造り酒屋を描いた。建物はこの町に大火があった1744年(延享元年)に建てられたものだそうで、2階部分は改造されたと思われるが、1階正面の表情には長い歴史を感じる。

煉瓦造りの煙突がこの建物のアクセントになっている。今は使われていないそうだ。

木之本2(木之本町)05.09.25 36×51cm
木之本で1枚描いたら余呉湖へ回るつもりだった。しかし湖畔はいかにも寒そう。1枚目を完成して同じ造り酒屋さんの裏へ回ると、酒蔵の向こうに明楽寺というお寺の屋根が見え、絵になる構図である。空模様が気になるが2枚目をここを描くことにした。北国街道の町並みだけが話題になるが、弘法大師堂のあるこの裏道もなかなかよい雰囲気である。

木之本3(木之本町)05.09.25 36×51cm
せっかく木之本までやってきたのだからと、3枚目は北国街道の町並みを描いた。袖壁を付けた家並みが延々と続いている。3連休とあって、午前中は家々の前に帰省中であろう他府県ナンバーの車がずらっと並び、通りはさながら駐車場状態だった。午後になるとおみやげをどっさり積み込み、家の人に送られて次々に帰って行った。

町並みの中に「きのもと情報の館」という施設ができていた。土日には交代で係りの人が詰めることになっているそうで、この日は寒かったので大変世話になった。

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