滋賀県

宮尻(甲賀市信楽町宮尻)

国道422号線というのは大津市から甲賀市、伊賀市を経て紀伊半島の尾鷲に近い紀北町へ至る国道だが、途中に未開通区間が2カ所もあるマイナーな存在である。滋賀の山里を描き続けておられるYさんの個展で、その422号線沿いにある「宮尻」という集落のスケッチを見て、一度行ってみたいと思っていた。宮尻付近はバイパスができてアプローチしやすく、しかも各所に茶畑のある魅力的な集落であった。

   
   宮尻D(甲賀市信楽町)16.10.02     F6  
  唐橋ギャラリーへの途中のスケッチの2枚目。茶畑の広がる朝宮で描こうかと思ったが、展覧会訪問という本来の目的もあるため、寄り道にならない国道422号線沿いの宮尻で描くことにした。快適そうな道路脇の木陰を選んだら、以前描いた絵とまったく同じアングルになってしまった。下のAに描いている茶畑は荒れ放題になっていたが、少しきれいにして描き込んだ。  
 
 
宮尻A(甲賀市信楽町宮尻)2012.06.07     36×51cm
「宮尻」の存在を教えてくれたのは、滋賀のYさんだが、そのYさんの個展がこの日から瀬田の唐橋ギャラリー始まるため、宮尻でスケッチしてから訪問することにした。宮尻経由で瀬田まで行くのはそれほど回り道ではない.し、Yさんの印象深い作品と同じ場所でぜひ描いてみたいと思った。前回のスケッチ(下の絵)のちょうど真ん中、茶畑の中へ登っていくと、目に焼き付けてきたYさんの絵とまったく同じ景色が広がっていた。

宮尻B(甲賀市信楽町宮尻)2012.06.07     F6
せっかく不便な宮尻までやってきたし、まだまだ時間は早い。ちょうど車を止めた場所から見えた家並みがちょっと興味深かったので、とりあえずもう1枚。

宮尻C(甲賀市信楽町宮尻)2012.06.07     F6
スケッチポイントを探しながら宮尻の集落内を移動していると、茶畑に囲まれた小さなお寺がみえた。普段はお寺を描く気にはならないが、これほどかわいいお寺だと「民家」の範疇に入るような気がする。何よりも周辺に広がる茶畑の感じがよい。帰宅後調べたら「本覚寺」という浄土宗のお寺だった。

宮尻@(甲賀市信楽町宮尻)2012.05.21     36×51cm
朝宮でのスケッチを終え、車に戻ったところでふと地図を見ると、国道307号線から422号線へ入れば「宮尻」という集落が案外近いことが分かった。訪ねてみるとYさんの絵で印象に残っている風景とは少し違うような気がしたが、とりあえず国道から見える風景を描いた。帰宅後、Yさんのホームページで確かめると、描いたのは同じ場所なのだが、印象と違うと思ったのは表現力というか腕の差であることが判明した。

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