徳島県

撫養街道(鳴門市)

鳴門市の中心部を古くから撫養(むや)と呼び、そこを起点に吉野川の北岸を西に延びる街道が撫養街道である。旧街道らしい風情が残っているとのことだったので、市内東部の妙見山の麓からJR鳴門線の池谷駅付近まで旧街道をたどってみた。

撫養街道1(鳴門市)04・07・07 キャンソンF8
旧街道と言っても市内中心部は普通の商店街になっている。ただ妙見山から撫養川に架かる「文明橋」までは古い町屋もぽつぽつと残っている。そのなかで撫養町林崎の造り酒屋・藤川本店を選んでスケッチした。

絵を描いている時、向かいの酒販店・山本寿一郎商店の皆さんに親切にしていただいた。撫養街道の話になって「池谷駅の手前に登録有形文化財に指定された酒屋さん(本家松浦酒造場)がある」と、わざわざパンフレットを探してきてくださった。

撫養街道2(鳴門市)04・07・07 F6
撫養町林崎の「文明橋」のところから妙見山の頂上にお城のような鳥居記念博物館が見える。人類学・考古学者の鳥居龍蔵氏を顕彰するものだそうだ。この町は製塩と足袋の生産で栄えたというが、なぜか和菓子屋さんが目立った。

市街地を出て旧街道を西へ走る。ところどころに古い家並みが残り、広々としたハス畑も広がる。池谷駅の手前で清酒「鳴門鯛」を手がける松浦酒造の酒蔵と醤油蔵が並んでいる場所に出た。Fさんは日傘で日差しをさえぎりながら煙突に描かれた「鳴門鯛」のロゴマークをスケッチした。


鳴門鯛(04・07・07)Fさん画 F0

撫養街道3(鳴門市)04・07・07 キャンソンF8
松浦酒造の精米蔵や長屋門も魅力的だったが、何しろ暑い。木陰で描ける隣の醤油蔵の方を選んでスケッチした。板壁に「福寿醤油」の看板がかけてある。伝統的な醤油づくりをしているのか、とてもよい香りが流れてきた。

おみやげ
鳴門市で夕食にうまい魚が出た。さすがは海峡でもまれた魚。とくに特産のスダチをひとしぼりした鯛やハモがこたえられなかった。市内のスーパーに入るとスダチを安く売っていた。

高知県安芸市土居へ
「中国・四国の旅」の目次へ