奈良県

古市場(宇陀市菟田野)

大宇陀からもう一つ山を越えた菟田野(うたの)の中心部・古市場に古い町並みがあると聞き、出かけてみた。いかにも旧街道らしい緩やかにカーブした道に沿って古い町家が軒を連ねている。もともと伊勢、熊野、大和に通じる交通の要衝として発展したが、天正年間に大宇陀城主だった秋山氏が市場を大宇陀に移してから「市場跡」とか「古市場」と呼ばれるようになったという。

宇太水分神社参道(宇陀市菟田野古市場)11.09.09     F6
菟田野・古市場は宇太水分神社(うだみくまりじんじゃ)の鳥居前に発達した町でもある。この神社の鳥居の下に座って、町なかに見える鳥居までの道筋を描いた。手前、鳥居前を横切っているのは伊勢神宮へ通じる街道筋。それと交差する神社への参道はとてもシンプルで、飾り気もない。

古市場B(宇陀市菟田野古市場)11.09.09     36×51cm
2枚目はまだ時刻は早いが、しっとりとした家並みの続く旧街道筋へ。前回来た時と季節が違うので、同じ通りの日影を選んで描いた。

古市場A(宇陀市菟田野古市場)11.09.09     F6 
事情があってとても朝早く起きるチャンスがあった。また寝るのももったいないので、そのままスケッチに出かけることにし、せっかくだから普段は行く気にならない「遠く」の古市場を選んだ。ところがなんと7時台に現地に到着してしまった。いくらなんでも7時台から商店街でスケッチするのは不審者扱いされそうなので、幅広い通りに面した大型民家を遠くから描いた。

古市場@(宇陀市菟田野古市場)07.01.14 36×51cm 07・03
「古市場」という地名が魅力的だが、丹波市柏原町にも同じ地名があり、00年からお互いの地区同士が相互に交流をしているとのことだ。晴れの予報だったが、時々、雪がちらつく寒い日だった。やがて足元から体全体に寒さが広がった。

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